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ま心のコラム

金メダルの心

2017年7月3日

32回夏季オリンピックおよび第16回パラリンピックが東京で開催されることが決定しました。期間は2020年7月24日(金)から8月9日(日)までの17日間です。
実は、東京がオリンピック・パラリンピック開催地に選ばれたのはこれが3度目になります。1940(昭和15)年にも招致に成功しましたが、日中戦争の影響で開催を返上してしまいました。その年の開催地はフィンランドのヘルシンキに変更されましたが、それも第二次世界大戦の勃発により中止となってしまいました。

の後はご存知の通りアジア初のオリンピックが1964(昭和39)年に開催され、その後1988(昭和63)年の韓国・ソウルオリンピック、2008(平成20)年の中国・北京オリンピックが続きました。東京は夏季オリンピックを複数回開催するアジアで初の都市となります。
ちなみに1964年東京オリンピックの日本選手団は金16個、銀5個、銅8個の合計29個のメダルを獲得し、アメリカ、ソ連に続く第3位の成績を残しました。

リンピック・パラリンピックという世界最大の祭典開催とともに、日本が抱える諸問題もくっきり浮かび上がってきました。
東日本大震災や熊本地震からの復興を、開催までにぜひとも成し遂げなければなりません。仮設住宅で暮らす方や放射能汚染の危険にさらされる方がいる限り、開催を手放しで喜ぶわけにはいかないのです。
また周辺諸国、ことに中国や韓国との関係改善も2020年を待たずとも早急に実現しなければなりません。
さらにインフラ老朽化の問題や、過密都市東京の人員収容能力、輸送力などの問題も懸念されています。
オリンピック・パラリンピック開催までには多くの問題が山積しているのです。

ちろん、そうした問題には国家や政治家、大資本の力が不可欠です。しかし、だからと言って一個人が全くの無力だという訳ではありません。
過去、世の中は「生活をこんなふうにしたい」というビジョンを持って行動する名もなき人々によって大きく変えられてきました。希望が無くなる時とは、そうした名もなき人々の夢さえなくなってしまったときではないでしょうか。

本人のホスピタリティー(もてなしの心)の温かさには世界中で定評があります。日本に来た外国人に、良い思い出を一つでも多く持って帰ってもらうことも、オリンピック・パラリンピック成功に欠かせない要素です。それは日本中で誰もが参加できる競技だといってもいいでしょう。
オリンピックが終わったあと、景気高揚だけではなく、いつまでも語り継がれ、心に残る何かを残せたら、それが開催国の国民全員に与えられる金メダルなのです。

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