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ま心のコラム

工場が美しい理由

2014年10月1日

「工場萌え」という現象をご存知でしょうか。
工場コンビナート群などの、煙突やパイプが複雑に絡み合った景観を鑑賞する趣味のことです。様々な工場の写真集も売られています。かつてはどちらかといえば奇怪なものと思われていた工場の景観に、快適にデザインされた都会の街角にも勝る美しさが発見されているのです。

われてみれば、工場は徹底して無駄を省いた知の結晶です。また、海沿いのコンビナート夜景は何か吸い込まれるような不思議な魅力を湛えています。日本が誇る最先端技術への誇りとともに、「日本を良くしよう」とみんなが身を粉にして働いた古き良き時代への郷愁も感じることができます。

しいものは心を癒し、これからまた頑張っていく力をどこからともなく与えてくれます。
美しいものとは、この世に生まれたことへの感謝を感じさせてくれるものなのです。何かを心から美しいと思えたとき、私たちはきっと「人間というのは、誰もそれぞれに素晴らしい」という優しい気持ちを持つことができるでしょう。

「人に負けたら、それでおしまい」
誰もがそんな考え方で動いてはいないでしょうか。
目に見えない美しさより、すぐ役に立つ形あるものが求められる世の中です。
しかしわれ先に人と争って手に入れたものが、本当の幸せと何か関係があるのでしょうか。

当の幸せとは「生まれてきてよかった」と自分の存在を肯定できることです。
そのためには工場のコンビナートのように「無駄なく、賢く、人のためになる」生き方が必要ではないでしょうか。

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