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ま心のコラム

アンパンマンの時代に

2017年9月6日

たして日本中を探して「アンパンマン」を知らない子どもが何人いるでしょうか?
やなせたかし氏が生んだアンパンマンはこれからもずっと子どもたちを守り続けてくれることでしょう。
優しい心を持ったアンパンマンですが、その誕生はやなせ氏の過酷な戦争体験に基づいています。

なせ氏は1918(大正8)年に東京で生まれました(石井先生と同学年)。徴兵を受けて中国に渡りましたが、敵に向かって銃を撃つことは一度もありませんでした。現地で紙芝居を作ったこともありました。
しかし実弟の戦死と食糧不足による飢餓を体験しました。そのときの「戦争はごめんだ」「食べ物が向こうからやってこないかな」という二つの思いがアンパンマンの誕生につながるのです。
絵本「あんぱんまん」が出版されたのは昭和48年のこと。昭和63年にアニメ化されると爆発的な人気を呼びました。東日本大震災のときにも多くの子どもたちに「アンパンマンが来てくれるから大丈夫!」と勇気を与えてくれました。

つて世界を席巻した日本経済も長い低成長時代を送り、多くの人が「老後はどうなるのか?」という不安を抱えています。また、テロによる無差別殺人や核兵器の脅威が世界を覆っています。こんな世の中で、自分を犠牲にしてまで味方になってくれる「アンパンマン」を求めているのは子どもたちよりもむしろ大人なのかもしれません。

つて女性が結婚対象の男性に「高学歴、高収入、高身長」を求めた時代がありました。しかし今結婚相手の男性には「低姿勢、低依存、低リスク」といった優しさが求められているといいます。価値観が、社会的に登れるだけ上り詰めることをよしとすることから、身の丈で世界をゆっくり眺め、身近な人との愛情や理解を結ぶことをよしとすることへと変化してきたのです。

ンパンマンは幸せでしょうか?
もちろん「人の喜びを自分の喜びとする」いう心を持った彼ほど幸せな人はいないでしょう。
人を幸せするその気持ちを持った人は誰からも愛され、また常に時代の最先端を走っているのです。

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