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ま心のコラム

理想郷の探し方

2013年07月01日

「ユートピア」とは、16世紀のイギリスの思想家トマス・モアが考え出した、空想上の都市のことです。理想郷と訳されますが、もともとはラテン語で「どこにもない場所」という意味の言葉です。

マス・モアが描いたユートピアはどんな楽園なのでしょうか。
人々はそこで厳格な規則の元に生活しています。自然さえ科学技術によって無害に改造されています。犯罪も災害もなく人々はみな平等ですが同時に個性もなく、理想の名のもとに時間が止まったような生活を送っているのです。

んな「理想郷」を古臭い風刺だと片づけてしまえるでしょうか。
現代の社会では、新しい価値を作り出す人ではなく、実体のないマネーゲームの勝者が地位や尊敬を勝ち取ります。めまぐるしい勢いで市場に投入される最先端の娯楽は、時に現実の問題を遮断するかのように思えます。現代のユートピアとは、無限に循環するきらめく迷路なのでしょうか。

ルコ・ポーロは中世ヨーロッパに日本のことを「黄金の国ジパング」と伝えました。むろん、理想郷を求めて日本にやってきた外国人が黄金の代わりに見たものは、木と紙でできた家々と武士も庶民も等しく貧しい暮らしでしたが、中には『怪談』の小泉八雲氏や『雪国』を英訳したエドワード・サイデンステッカー氏など、日本に本物の「黄金」を見出した来訪者も数多くいました。
そうした来訪者が見出した日本の魅力とはおそらく、奥行きの深い歴史と文化、慎み深く礼儀正しい振る舞い、そしてお互いを思いやる平和な暮らしぶりなど、日本人が今忘れかけようとしている心の在り方ではなかったでしょうか。

は誰でもかつて一度、すべてのものが輝いて見えるユートピアの中で過ごしました。しかし多くの人がそのことをいつしか忘れ、味気ない日常だけを過ごすようになるのです。

ートピアは探しに出かけてもどこにも見つかりません。しかし、ま心と感謝の気持ちを持って目の前の風景をじっと見つめてみてください。今自分がいるこの場所こそが、ありとあらゆる天からの恵みに囲まれた、世界で最も幸福な場所であることがわかるはずです。